【くノ一ツバキの胸の内感想】『高木さん』とは真逆のスタイル

くノ一ツバキの胸の内

今回は『くノ一ツバキの胸の内』について語っていく。

『くノ一ツバキの胸の内』は、『からかい上手の高木さん』で有名な山本崇一郎先生の漫画が原作だ。これが2022年春クールでアニメ化される。

アニメ制作はCloverWorksが担当している。

目次

『くノ一ツバキの胸の内』の感想

ネタバレはしてません。

思っていたより、ガッツリ日常系

『くノ一ツバキの胸の内』の肝は、男子禁制にある。『くノ一ツバキの胸の内』に登場するくノ一達は、生まれてから一度も男子を見たことがない。だから男子がどのような存在なのか分からないし、恋愛感情を抱くこともない。

ただし主人公のツバキだけ唯一、恋愛感情のようなものを抱いていた。だから男子がどのような存在なのか興味津々になり……というあらすじとなっている。

こんな感じなので、僕はてっきり、ツバキが男子の存在を少しずつ知っていくストーリーになるのかと思っていた。

けれども実際は少し違う。もちろん、ツバキも少しずつ真実に近づいていくが、基本的にくノ一同士の掛け合いがメインストーリーとなっている。つまり、ガチガチの日常系なのだ。

『からかい上手の高木さん』とは真逆のスタイル

『からかい上手の高木さん』もラブコメというよりは日常系に近い作品だ。しかし『くノ一ツバキの胸の内』とは真逆のスタイルを構築しているといえる。

まず、『くノ一ツバキの胸の内』は男子キャラが本当に全く登場しない。だから『からかい上手の高木さん』のように、女子が男子をからかったりするシーンは、当たり前だけど全くない。

そして『くノ一ツバキの胸の内』は、登場するキャラが非常に多い。そのため、ストーリーの自由度がかなり広がっている。『からかい上手の高木さん』は基本的に、高木さんが西片をからかうストーリー”しか”展開できない。しかし『くノ一ツバキの胸の内』にそういった縛りはないし、キャラが多い分、様々なストーリーを生み出すことができる。

原作者の山本崇一郎先生は、日常シーンを描くのが上手い先生だ。そのため、『くノ一ツバキの胸の内』のような作品は、作者的にやってみたかった作品なんじゃないかなぁと思う。

『くノ一ツバキの胸の内』の評価

※個人的な評価です

作画70点
世界観・設定65点
ストーリー70点
演出65点
キャラ70点
音楽75点

作画

CloverWorksがアニメ制作を担当しているということもあり、作画は綺麗で安定していた。とても見やすい。

世界観・設定

クノイチを育成する里が舞台で、そのクノイチたちは男の存在を知らないという設定。コンセプトはとても面白いと思ったけど、その設定をフル活用しているわけではなく、あくまでも日常がメインとなっている。

ストーリー

基本的には前半後半でストーリーが分かれていて、それぞれ各班や各キャラを深掘りする構成となっている。テンポ感も悪くないので、普通に楽しく視聴できる。

演出

日常シーンの演出はぼちぼち。戦闘シーンはそれなりに力が入っているのが良かった。普通に見てて楽しい。

キャラ

『くノ一ツバキの胸の内』の最大の特徴は、キャラの多さにある。36人の生徒に2人の教師で、全部で38人だ。逆に『からかい上手の高木さん』はキャラの人数が少ない。そういう意味では、『くノ一ツバキの胸の内』は『からかい上手の高木さん』とは逆位置に存在する作品だといえる。

音楽

OPの『ハイライト・ハイライト』は良曲。そしてなんといってもEDの『あかね組活動日誌』。なんと全話で歌詞やメロディー、イラストが異なるのだ。これは中々大変だけど、おかげさまでEDをスキップすることはなくなった。

さいごに

全体的に『からかい上手の高木さん』よりも高いクオリティで制作されているようにみえる。けれどもやはり『からかい上手の高木さん』ほどのインパクトではないのが現状だ。

おそらく続編制作は厳しいんじゃないかなぁと思いつつ、期待だけはしてみたいと思う。

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