【ヲタ恋感想】ヲタクの社内恋愛はちょっと憧れる

ヲタクに恋は難しい
星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『ヲタクに恋は難しい(ヲタ恋)』について語っていく。

『ヲタ恋』はpixivから誕生したWeb漫画で、2014年から2021年までcomic POOLによって連載された。

そんな『ヲタ恋』は2018年春クールにTVアニメが放送される。名作アニメを輩出するノイタミナ枠で放送され、アニメ制作はA-1 Picturesが担当した。

目次

『ヲタ恋』の評価

ネタバレ注意!

作画65点
世界観・設定70点
ストーリー70点
演出50点
キャラ68点
音楽80点

作画

ノイタミナ枠の割には、作画のクオリティが高くない。キャラの動きがほとんどなく、省エネで制作されていた感じだ。ただしキャラデザの安定度はしっかり保てていた。おそらく予算があまり出なかったのだろう。けれども、元々動きがそこまで必要ないジャンルなので、作品としては十分成立している。

ただしOPのサビのダンスシーンだけやたらと気合が入っていて、しかもセンスが良かった。普通だったら50点ぐらいだけど、このOPのサビシーンで65点になった。

世界観・設定

ヲタク4人が同じ職場で働いたらこんな感じだよね、っていう感じの設定。『ヲタクに恋は難しい』というタイトルの割には、かなり順調な恋をしている。笑

でもまあ、ヲタクとしては「こんな感じの社内恋愛ができればいいよなぁ」という憧れがあると思う。そんな憧れを作品に落とし込んだのが『ヲタ恋』というわけだ。

ストーリー

ストーリーはゆる〜く進んでいく。シリアスパートもほとんどなく、ギャグ展開やヲタクあるあるネタによるシナリオが中心。仕事終わりでゆっくりみるのにちょうどいいペースだ。社会人ウケしそう。特にOL。

演出

演出はそこまで気合が入ってなかった。それどころか、シーンとシーンの間で謎の時間が生まれてしまっていて、「制作現場で連携がうまくいかなかったのか?」という疑念が芽生えてしまうレベルだ。ただし、OVAの演出が全体的に良かったので、それで50点まで巻き返した。

キャラ

キャラと声優の声質が明らかに合っていないので、声優を重視する人からすると毛嫌いしそうな感じのキャラである。ただし個人的にはかなり好みで、桃瀬成海とか普通にいいキャラしてると思う。あのちょっと濁声な感じも、ヲタ女子っぽい。

音楽

OP・EDは個人的にかなり好み。

僕はアニプレックス制作の主題歌があまり好きになれない傾向がある。だが、sumikaとhalcaはソニーミュージック所属のアーティストの中でもかなり好みなのだ。

OPの『フィクション』は今となってはsumikaの代表曲だし、EDの『キミの隣』もイントロが個人的に好みでかなり好き。

『ヲタ恋』の感想

この時期からノイタミナが女性寄りに……

『ヲタ恋』が放送された頃から、ノイタミナが明らかに女性視聴者寄りになっていく。参考までに『ヲタ恋』が放送された頃のノイタミナ作品はこんな感じになっている。

  • 『恋は雨上がりのように』
  • 『ヲタクに恋は難しい』
  • 『BANANA FISH』
  • 『約束のネバーランド』
  • 『さらざんまい』
  • 『ギヴン』
  • 『サイコパス3期』
  • 『うちタマ』

やはり、男性よりも女性の方がお金を落としやすいということなのだと思う。だからノイタミナ(フジテレビ)としては、確実に黒字をするために女性向けの作品に力を入れたという感じだろう。

とはいえ『ヲタ恋』は比較的、男性でも楽しめる内容ではある。そもそも僕が今(2022年末ごろ)になって『ヲタ恋』を視聴したのも、男友達に強要されたからだ。

まあでもやっぱり、ノイタミナ枠で期待できるのは『ピンポン』みたいな意欲的な作品だと僕は思う。

ヲタク同士の社内恋愛はやっぱり憧れる

僕は大学を卒業してからフリーランスとして活動している。だから社内恋愛なんてものは存在しないどころか、オフィスにすら出勤したことがない。

それでも『ヲタ恋』を視聴していると、やっぱりヲタク同士の社内恋愛が羨ましく感じることがある。

一口にヲタクといっても、桃瀬成海のように典型的な腐女子から、二藤宏嵩みたいなゲーム廃人。小柳花子のような腐女子兼コスプレイヤーのレアなスタイルもあれば、樺倉太郎のように最も普及していると思われるライトヲタもある。

でもやはりヲタクというのは周囲の目が未だに厳しいもので、彼ら彼女らは、ヲタクカルチャーを共有できる数少ない友人でもあるわけだ。しかもアニメなどの二次元系のヲタクはより毛嫌いされる傾向にあるので、なおさらだろう。

ただし統計的に考えてみれば、従業員のうち20%ぐらいは何かしらの二次元ヲタクだと思うので、ヲタク同士の社内恋愛は全然あり得る話だ。僕の友人もこんな感じのヲタク恋愛をしてみたいらしいので、まあ陰ながら応援しようと思う。笑

さいごに

『ヲタクに恋は難しい』はコミックス特装版という形でOVAが展開されていたようだ。だから今後、TVアニメという形で続編が制作される可能性は低いだろう。

だからもし『ヲタ恋』の世界に浸りたいのであれば、原作コミックスが基本となる。ぜひ検討してみてはいかがだろうか。まあ、僕は多分買わないけど……。

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