猛烈なコレジャナイ感…【劇場版高木さん感想】

劇場版からかい上手の高木さん
星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『劇場版 からかい上手の高木さん』について語っていく。

『からかい上手の高木さん3期』が2022年冬クールに放送された後、2022年6月に『劇場版からかい上手の高木さん』が上映された。

アニメ制作は、前作に引き続き、シンエイ動画が担当している。

目次

『劇場版からかい上手の高木さん』の感想

率直に感想を言うのであれば、コレジャナイ感が強かった。

『からかい上手の高木さん』は、西片が高木さんにからかわれるのを眺めながら楽しむ作品だ。そして、たま〜にクリティカルが発生し、高木さんが照れた時に、我々はキュンッとしてしまう。それが『からかい上手の高木さん』の最大の魅力だと、僕は考えていた。

ただし、TVアニメ2期以降になると、アニメオリジナル要素が挿入されるようになる。具体的には、ラブコメ要素が強くなった。それと、時間の経過を感じさせるイベント回が、アニオリ要素として挿入された。

その変更は、原作漫画らしさを損なうものだったといえる。だがそれ以上に、原作漫画とは良い意味で差別化されていたので、概ねOKだった。特に『からかい上手の高木さん3期』の展開は、高木さんの可愛さをしっかりと引き出していたと思う。

しかし、『劇場版からかい上手の高木さん』は、かなり強引な展開だった。特に終盤の告白?シーンは、あまりにも曖昧すぎた。

ちなみに『劇場版からかい上手の高木さん』は完全なアニメオリジナルだ。原作漫画は未だに連載されている。
だからなのか、『劇場版からかい上手の高木さん』は全体的に曖昧だった。「原作漫画は完結してないから…」みたいな理由で、原作漫画とは違う結末になることを躊躇していたように思う。

何が言いたいのかというと、『劇場版からかい上手の高木さん』で完全に完結させる気がなかったように見えてしまった。だからどこか、中途半端に感じてしまう。

『劇場版からかい上手の高木さん』は、「原作漫画とは違う作品だ!」という意味を込めて、ハッキリと告白させて良かったと思う。欲をいえば、「何気ない日常を描きながら、終盤で西片が何食わぬ顔でしれっと告白する…」みたいな感じで、クリティカルな告白を演出してほしかった。

まあ終わってしまったものはしょうがない。あくまでも、僕の中でコレジャナイ感が漂っただけかもしれないのだ。どちらにせよ、この終わり方だと、『からかい上手の高木さん』のアニメ化が続く可能性は十分ある。『からかい上手の元高木さん』とかは、やってみてほしいなぁと思う。

と、ここまで批判的な感想を述べてみたけど、なんだかんだで西方と高木さんの恋を真っ直ぐ描いたストーリーだったのかなぁと思う。そしてなんだか尊い気分にもなった。やっぱり『からかい上手の高木さん』は僕の青春だった…。

『劇場版からかい上手の高木さん』の評価

作画68点
世界観・設定70点
ストーリー68点
演出75点
キャラ75点
音楽80点

作画

キャラデザに違和感があったのだけれど、これはわざとなのか。それとも事故なのか。どちらにせよ、劇場版クオリティではなかった。

世界観・設定

聖地巡礼をガッツリ推してきた。「島」をめちゃくちゃ強要してくる。笑

ストーリー

『からかい上手の高木さん』にシリアス展開は似合わないと思ってしまった。しかも、弱ってる高木さんに対して告白っていうのも、なんだかなぁって感じ。

演出

シリアス展開に持っていく演出そのものは、見ていて苦しい気持ちになれた。告白シーンも、演出そのもののクオリティは高かったと思う。

キャラ

高木さんのキャラが崩壊してた。ストーリーを変えるのは全然いいけど、高木さんの西片に対する強気な態度は、基本的に変えるべきではなかったと思う。

音楽

曲は中々いい。僕は第1週で鑑賞したので、I WiSHの『明日への扉』が主題歌だった。だからこそ尚更、中学卒業のタイミングで告白しながらの『旅立ちの日に』が聴きたかった。

さいごに

先ほども述べた通り、『からかい上手の高木さん』の原作漫画は未だに完結していない。高木さんワールドを楽しみたいのであれば、原作漫画を読み進めるのがいいだろう。

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