青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(青ブタ)評価:感想

今回は2018年秋クールに放送された『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(以下、青ブタ)』について語っていく。
『青ブタ』の原作は電撃文庫で刊行されていて、2020年12月段階で発行部数は200万部を突破している。アニメ制作会社はCloverWorksが担当している。ちなみに『青ブタ』の原作者の鴨志田一の前作は『さくら荘のペットな彼女』だ。

目次

『青ブタ』の感想

感想①:聖地巡礼をガッツリ意識してる美術背景

『青ブタ』は江ノ島電鉄圏内が舞台となっている。

僕は神奈川県民なので藤沢や江ノ島にはよく行くし、先日一人旅にも行った。当時は『青ブタ』を視聴していなかったので写真を多めに撮ることができなかったのだが、風景ははっきりと覚えている。

学生が利用している駅、梓川咲太と古賀朋絵がデートした江ノ島、OPの舞台に登場する藤沢駅やEDに登場する七里ヶ浜など、全て僕が見たことがある景色だった。だから明らかに聖地巡礼を意識しているなぁと感じてしまった。

海沿いの国道1号線(OPの初めに咲太がダッシュするところ)はめちゃくちゃ綺麗なので実際に訪れてみてほしい。

感想②:化物語とハルヒを混ぜたような感じ

世界観・設定は『涼宮ハルヒの憂鬱』、ストーリーは『化物語』を彷彿とさせるものだった。

『青ブタ』は思春期症候群というものがテーマになっている。思春期症候群とは思春期を迎えている中高生の精神的なストレスによって発生する不可解現象のことだ。精神的なストレス、というよりは個人的欲望に近いかもしれない。原因は曖昧なのだが、身の回りに不可解現象が起こるので『青ブタ』はセカイ系とも言われる。
そして、セカイ系の代表作といえば『ハルヒ』だ。『ハルヒ』は主人公・涼宮ハルヒの潜在意識通りに世界が改変されるという設定だが、『青ブタ』に通ずるものがあるのではないだろうか。どちらかというと『ハルヒ』はポジティブ要素、『青ブタ』はネガティブ要素が強い。『青ブタ』の場合は現代の中高生の葛藤を巧みに表現することによって、セカイ系だけれども青春を感じさせるものとなっている。

そんな不可解な現象を引き起こす思春期症候群を患った少女たちと関わっていく『青ブタ』の展開と、不可解現象を引き起こす怪異に取り憑かれた少女たちと関わっていく『化物語』の展開はやはり似ている。ツンデレ系のヒロインと付き合い始めるという点でも共通していて、『青ブタ』は間違いなく『化物語』を意識していると思う。ただ先程の『ハルヒ』の件と同様に、『青ブタ』は学校生活の複雑な心境を描いていることで『化物語』と差別化することができている。

感想③:EDの中毒性が高い

『青ブタ』はOPとEDのセンスが良い。有名になるほどではないのだが、十分クオリティと中毒性が高い。特にEDの『不可思議のカルテ』のメロディーがいい。作曲を担当しているカワイヒデヒロはアニメだけではなく『コンフィデンスマン』などドラマの主題歌の作曲も担当している。『不可思議のカルテ』にどこかドラマ曲らしさがあるのはこれが要因だろう。

『青ブタ』の評価

作画80点
世界観・設定90点
ストーリー90点
演出80点
キャラ90点
音楽90点

作画

CloverWorksの割に作画が普通だ。世界観が不思議なものなので、もっと独特な色味を強めにしても良かったのではないだろうか。

世界観・設定

『ハルヒ』と『化物語』の良いどこ取りをした感じでなんだかんだで面白い世界観に仕上がっている。

ストーリー

先が読めない展開で、続きが気になってくるストーリーに仕上がっている。それでも原作からかなりのシーンをカットされているのだと思うので、原作を読んでみたい。

演出

僕個人の意見としては、演出をもう少し強めに仕掛けても良かったと思っている。

キャラ

ヒロインはめちゃくちゃ可愛いのはもちろんのこと、主人公もいいキャラしてるのが高ポイントだ。主人公が人気なラブコメは大体ヒットする。

音楽

OP・EDがとても良かった。湘南が目立つ作画になっていたのも高評価だ。

さいごに

『青ブタ』の円盤売上は平均7,000枚出ており、それもあって『劇場版青ブタ』が2019年に上映されている。これも『劇場版ハルヒ』に似た構成になっていて普通に面白いのでぜひ見てほしい。

それと、『青ブタ』の聖地スポットをまとめた記事を投稿したので、そちらもぜひ読んでみてほしい。

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