【ぼっち・ざ・ろっく!】JK×ロックバンド×きらら×アニプレックス

ぼっち・ざ・ろっく!

今回は『ぼっち・ざ・ろっく!』について語っていく。

『ぼっち・ざ・ろっく!』は2018年から『まんがタイムきららMAX』で連載されている4コマ漫画が原作だ。そして2022年秋クールに、CloverWorks制作のアニメが放送された。

目次

『ぼっち・ざ・ろっく!』の評価

ネタバレ注意!

作画90点
世界観・設定85点
ストーリー85点
演出92点
キャラ90点
音楽88点
※個人的な評価です

作画

作画のクオリティは非常に高く、特に日常パートの動きにこだわりが見られた。あと、絵コンテの段階でかなり作り込まれているのは間違いなさそう。

ちなみに最大の見せ場である演奏シーンの作画も悪くはなかった。だがフルアニメーションというわけでもないので、カクカクが目立ってしまったが少し残念。

世界観・設定

「ロック×JK」がテーマ。同じきらら系アニメである『けいおん!』を意識せざるを得ない設定だ。しかし実際は『けいおん!』と大きく異なる設定となっており、ガチで音楽に挑む姿勢が割とリアルに描かれている。

ストーリー

ストーリーは全体的に良かった。日常系アニメがそこまで好きじゃないアニヲタの人でも、親しみやすいシナリオだったと思う。ギャグセンスも中々良い。

そしてきらら系アニメの割に、シリアスパートの頻度が多いのも特徴。ギャグとシリアスのバランスがちょうどいいので、安心して楽しみながらも、シリアスパートではキャラに感情移入しやすくなっている。

演出

『ぼっち・ざ・ろっく!』の最大の特徴は演出。他のきらら系アニメではあり得ないほどキャラクターデザインを崩してくる。いや、きらら系アニメどころか、この世に存在するアニメで比較しても、『ぼっち・ざ・ろっく!』のキャラデザの崩し方は異常だ。

そしてここまで強烈な演出をされると、全く飽きがなくなってくる。日常系アニメは見ていて退屈になりがちだけど、『ぼっち・ざ・ろっく!』は演出のレパートリーが非常に多いため、全く飽きない。これが『ぼっち・ざ・ろっく!』のヒットに繋がっていると思う。

キャラ

主要登場人物である4人の個性が強い。特に主人公のひとりの個性は強烈で、マジで超陰キャでコミュ障。ここまでコミュ障に振り切ったキャラは中々いない。

そして他の3人も普通に良い感じ。綺麗に推しが分かれそうだ。僕も、良い意味で推しが中々決まらない。

音楽

音楽アニメは楽曲が大事なのは言うまでもない。その中で『ぼっち・ざ・ろっく!』の楽曲は、及第点までは余裕で到達していたと思う。ただしかなり渋い楽曲となっていて、アニソンというよりはジャパニーズロックという感じだ。そのため、強烈なメロディーを刻み込んでくる楽曲は一切ない。つまり、印象に残りづらい楽曲ということになる。

でも楽曲のクオリティは間違いなく高い。個人的にはEDの『カラカラ』が好き。

『ぼっち・ざ・ろっく!』の感想

2022年のアニメで最も衝撃的だった作品

2022年は数多くの話題作が登場した。特に『着せ恋』と『リコリコ』の盛り上がりは凄まじかったと思う。どちらも、多くのアニヲタの想像を超える人気ぶりを見せた。

特に『リコリコ』のダークホースっぷりは凄まじかったので、僕も「流石に2022年は『リコリコ』かなぁ」と思っていた。しかし最後の最後で『ぼっち・ざ・ろっく!』が急に話題になってきたのだ。

いやまあもちろん、僕は以前から『ぼっち・ざ・ろっく!』には注目していた。CloverWorksが制作する”きらら系アニメ”で、しかも「ロック×JK」というテーマ性は『けいおん!』を彷彿とさせるものだ。面白くないわけがない。

しかし”きらら系アニメ”というのは、あまり大衆ウケしないジャンルだ。アニヲタの中でも好き嫌いが分かれがちなジャンルなのである。しかも最近の”きらら系アニメ”の新作は、悪くはないのだけれどパッとしない感じで、話題になることがほとんどなかった。

ところが、『ぼっち・ざ・ろっく!』は絶大な人気を得ることになる。公式Twitterのフォロワーは40万人を余裕で超えた。

しかも人気は国内にとどまらない。なんと海外でも人気が出て、海外のアニメレビューサイトであるAnime Trendingにて、2022年秋アニメのランキングトップに躍り出たのだ。”きらら系アニメ”は海外人気が滅多に出ないジャンルなのだが、それで海外トップはヤバい。

『着せ恋』『リコリコ』の話題性も凄まじかったけど、最後の最後で『ぼっち・ざ・ろっく!』が全て持っていってしまった感じである。そんなことってある!?

『ぼっち・ざ・ろっく!』は令和版『けいおん!』?

僕は『けいおん!』というアニメが大好きだ。もしかしたら全てのアニメの中で一番好きかもしれない。だからこそ、どうしても『けいおん!』と『ぼっち・ざ・ろっく!』を比べてしまう自分がいる。

これに関しては、近いうちに徹底比較記事を出す予定だ。個人的には、1期・2期・劇場版を含む『けいおん!』と『ぼっち・ざ・ろっく!』では『けいおん!』の方がまだまだ圧倒的だと思う。一方でTVアニメ1期の『けいおん!』と『ぼっち・ざ・ろっく!』であればワンチャン『ぼっち・ざ・ろっく!』かも……、という感じだ。

とはいえ、『ぼっち・ざ・ろっく!』と『けいおん!』は異なる部分も非常に多い。少なくとも令和版『けいおん!』だと僕は思えないし、そもそも比較対象にならないレベルで本当に異なる。

『ぼっち・ざ・ろっく!』の最大の特徴は、音楽活動においてリアル性を大切にしていること。『けいおん!』のように「そんなに練習しなくても素晴らしいパフォーマンスができる」という幻想が描かれることはない。これが『ぼっち・ざ・ろっく!』と『けいおん!』の大きな違いの一つだと僕は考える。

ただし、やはり「好きなことにはガンガンハマろう!」というメッセージは、『けいおん!』と『ぼっち・ざ・ろっく!』で共通するところだ。僕は、そういうアニメがとにかく好きなのである。だから例外なく『ぼっち・ざ・ろっく!』も好きな作品だ。

さいごに

『ぼっち・ざ・ろっく!』は最終回放送終了時点で、続編制作の発表がされていない。しかしビジネス的に考えれば、絶対に続編制作されるだろう。ここまでポテンシャルのある作品は中々ない。

特に、海外展開をそれなりに大切にするアニプレックスが『ぼっち・ざ・ろっく!』の主要出資者であるのもデカい。声優も新人多めだから、ライブイベントのスケジュール合わせも容易だろう。

ということで、『ぼっち・ざ・ろっく!』の続編制作決定発表を気長に待とうと思う。あ、あと聖地巡礼もしたい。→聖地巡礼しました!

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