【中二病2期感想】特別を目指す生き方=中二病!

今回は『中二病でも恋がしたい!戀(以下、中二病2期)』について語っていく。

『中二病』はKAエスマ文庫で刊行されている小説が原作だ。2012年秋クールにTVアニメ1期が放送された後、2013年9月にTVアニメ1期の総集編となる『小鳥遊六花・改』が上映。そして2014年冬クールに『中二病2期』が放送された。

アニメ制作は京都アニメーションが担当している。

目次

『中二病2期』の評価

※ネタバレ注意!

作画90点
世界観・設定85点
ストーリー90点
演出89点
キャラ93点
音楽79点
※個人的な評価です

作画

やっぱり京アニって凄い。普通にキャラが滑らかに動くし、作画崩壊もないし、クオリティが高すぎる。

『中二病2期』に関しては、TVアニメ1期に比べて戦闘シーンが多かったように思える。とはいえ、やはり日常シーンのキャラの可愛らしい動きが魅力的だ。

世界観・設定

TVアニメ1期では中二病が恋するまでの過程が描かれた。そして『中二病2期』では「中二病と恋の両立」がテーマになっていた。中二病っていうのが特殊だけど、”恋の両立”は普通に共感の持てるテーマではある。

ストーリー

TVアニメ1期に比べると、コメディパートが多く、微笑ましい内容が多かった。

また、新キャラの七宮の使い方が良い。冒頭から出すのではなく、3話目あたりからぼちぼち登場させていたので、常にフレッシュだった。

演出

コメディのキレがより増している気がする。制作側がノッていたのか、それとも僕が『中二病』の雰囲気に慣れていたのだろうか。ただ少なくとも、小鳥遊六花のキレは明らかに増していて、これは演技による部分が大きい。

また、ラブコメパートの演出も中々に良かった。

キャラ

なんだかんだで全キャラが深掘りされていて、より魅力が増した感じがする。ちょっとガチなくみん先輩が見れたり、丹生谷と凸守の仲良しっぷりが見れたり。

先ほども述べた通り、声優の演技が伸び伸びしているのも良い。

音楽

TVアニメ1期のOP『Sparkling Daydream』に比べると……という感じである。とはいえ、普通に楽曲自体は良かったのではないだろうか。そ

れにしても、作曲・作詞・編曲全てで、当時デビューしたてのZAQを起用しているのは凄いな……。

『中二病2期』の感想

※ネタバレ注意!

中二病と恋の両立

『中二病2期』では、中二病と恋の両立の難しさが描かれていた。たしかに中二病を拗らせている奴が、一般的な恋愛生活を送るのは中々難しいだろう。

TVアニメ1期でも描かれた通り、人は「自分が特別でありたい」と願う生き物であり、それが別方向に拗れたのが中二病。”一般的な恋愛生活”という”普通”と、中二病は、相容れない概念なのである。

実際に、恋を捨てて特別であり続ける選択を取ったのが、七宮だ。

“中二病”というワードが奇抜であるものの、たしかに恋は、どこか”普通”を感じさせるものであり、”特別”に対する障害のようにも思える。実際、僕もそんな風に考えることが多々ある。

だが、勇太と六花は、違う答えを出した。「中二病と恋は、両立可能である」と。勇太と六花の恋は、他の人から見たらあまりにもスローだが、それでも少しずつ変わってゆくことができている。

結局、「”特別”は誰かにとっての”特別”で十分」というTVアニメ1期で描かれた原点に回帰したのであった。

とにかくキャラが良い!

それにしても『中二病』はキャラが良すぎる。個人的には、TVアニメ1期よりも『中二病2期』の方が、キャラの魅力をガツンと体感することができた。

『中二病2期』のメイン女性キャラを担当した声優は、ほぼ全員、2010年代前半でブレイクした方々だ。というか内田真礼も赤崎千夏も浅倉杏美も上坂すみれも「『中二病』が自身のブレイク作品」と言っても過言ではないレベルだ。だからおそらく、TVアニメ1期では、まだ緊張が残っていたのだと思う。

しかし『中二病2期』が放送された2014年にもなると、流石に経験値が積み重なってくる。思う存分、演技できるようになったのだろう。実際、声優の方々の演技のキレは、TVアニメ1期より鋭かった。

これが、キャラの魅力向上に大きく寄与した。六花も森夏も凸守もくみん先輩も、個人的にはTVアニメ2期の方が好きだ。

僕はあまり声優の演技を気にしないタイプなのだけれど、『中二病』に関しては、思わず注目してしまった。

“特別な人間”を目指そう!

僕は”特別な人間”を目指している。SMAPの名曲『世界に一つだけの花』における「元々”特別”なオンリーワン」は重々承知の上で、もっと特別な人間を目指そうと思っている。”特別”から逃げて、”普通”に落ち着こうとすると、なんだか人間としてダメになりそうな気がするのだ。

『響け!ユーフォニアム』における高坂麗奈に近い考え方だろう。とにかく僕は、ぶっちぎりに特別になりたい。

しかしそれは、お金持ちになりたいとか、名声を手に入れたいというわけではないのだ。ただ単純に、他の人とは違っていたいのである。

そう、これは中二病に他ならない。特別を目指すことと、中二病であることは、本当に紙一重なのである。

僕は『中二病でも恋がしたい!』という作品から「もっと特別を目指そうよ!」というメッセージを感じ取っているわけだ。

もちろん、この”特別”とは「誰かにとっての特別」も含まれている。恋を捨てて特別になってもいいのだろうし、恋で特別になってもいい。ということはやはり「特別を目指す」というのが、人間の生存意義ということになるのかもしれない。

さいごに

『中二病2期』の続編である『映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』は、2018年に既に公開されている。こちらも視聴次第、ブログにしていこうと思う。

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