今回は『かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-(以下、劇場版かぐや様)』について語っていく。
前作のTVアニメ3期が2022年春クールに放送された後、2022年12月に『劇場版かぐや様』が上映された。
アニメ制作は前作に引き続きA-1 Picturesが担当している。
『劇場版かぐや様』の感想
ネタバレ注意!
ちょっと影が薄かった?
今振り返ってみると、『劇場版かぐや様』にはそこまで期待していなかった。というのも僕の頭の中が『すずめの戸締まり』や『THE FIRST SLAM DUNK』で一杯になっていたからだ。だから、いつもアニメ映画を見るときに利用するムビチケ前売り券を、『劇場版かぐや様』だけ購入し忘れていた。
でも普通に考えて『劇場版かぐや様』が面白くないわけないし、少なくとも『映画五等分の花嫁』の2倍面白いのは間違いない。そして実際に『劇場版かぐや様』を視聴すると、やはりちゃんと高クオリティで制作されていた。
特に『かぐや様』特有の演出を、大画面で見られる意義は大きい。A-1 Pictures制作のアニメの中でも、『かぐや様』は特に演出力の高い作品だ。
でもやはり『映画五等分の花嫁』と比べると、かなり影が薄い。そういえば『劇場版かぐや様』の予告を映画館で見てない気がするし。逆にいうと『映画五等分の花嫁』の予告はめちゃくちゃ見た。あの声優5人が登場するやつね。
でも僕としては結局のところ、広告宣伝費にお金を使うより制作費にお金を使って欲しい性分なので、そういう意味ではやはり、『劇場版かぐや様』の方が好きだ。
『劇場版かぐや様』の評価
作画 | 82点 |
世界観・設定 | 80点 |
ストーリー | 83点 |
演出 | 90点 |
キャラ | 85点 |
音楽 | 80点 |
作画
作画のクオリティはいつも通り。元々作画のレベルが高かったため、劇場版でも十分通用した。とはいえラブコメというジャンルなので、スクリーンの大きさを活かした壮大な画は流石になかった。
世界観・設定
意外にメッセージ性が強かった。『劇場版かぐや様』はいつも通りギャグ強めの作風だったけど、「どのような恋愛観を持つべきか」というメッセージが背景にあったと思う。特に、理屈や論理で考えがちなアニヲタの人に刺さるメッセージだったのではないだろうか。
ストーリー
今回はシリアスパートがかなり多かったからか、個人的にはあまり好きじゃないシナリオだった。まあそれでも高頻度でギャグが差し込まれるので、普通に楽しむことはできた。
演出
TVアニメの頃から演出が異常に作り込まれていて、それが『劇場版かぐや様』に引き継がれた形。特に『かぐや様』といえばアスペクト比をゴリゴリに変化させる演出が印象的。それが大スクリーンで映し出されたので、よりインパクトが強くなった。
キャラ
相変わらずキャラが強い。超激レアのミニかぐやちゃんとか良かったし、なんだかんだでほとんどのキャラが登場したのではないだろうか。ちなみに個人的には四条眞妃が推し。
音楽
OPはいつも通り鈴木雅之で『Love is Show』。そしてEDは鈴木愛理で『heart notes』。それで挿入歌にはhalcaの『ロマンティックマニフェスト』。
ただ挿入歌の使い方は微妙だったかも。
さいごに
『劇場版かぐや様』は原作漫画の連載終了と同じタイミングで上映された。そして『劇場版かぐや様』の内容を見る限り、かなりキリの良い終わり方をしてしまったと思う。
そしてぶっちゃけのところ、『劇場版かぐや様』以降のストーリーは、ちょっと引き延ばし感が出てしまっている。だから制作陣として『劇場版かぐや様』でTVアニメを終了させる可能性がある。
とはいえ、ビジネス的には黒字だと思うし、やっぱりギャグ展開が常に面白いので、これからもTVアニメ化が進んでくれればなぁと思う。頼む!