今回は『からかい上手の高木さん3(以下、からかい上手の高木さん3期)』について語っていく。
『からかい上手の高木さん2期』が2019年夏クールに放送された後、2022年冬クールに『からかい上手の高木さん3期』が放送された。
アニメ制作は、前作同様に、シンエイ動画が担当している。
『からかい上手の高木さん3期』の感想
ネタバレしているので、未視聴の人は気をつけてください!
アニメオリジナル要素が非常に多い
『からかい上手の高木さん3期』は、前作と比べると、アニメオリジナル要素が非常に多い。第6話『文化祭』、第9話『クリスマス』、第11話『2月14日』、第12話『3月14日』は、全編アニメオリジナルだったと思う。
これらのアニオリ回で共通しているのは、時間の進みを感じさせるイベント回であることだ。つまり、『からかい上手の高木さん』は、着々とゴールに近づきつつある。
原作漫画の『からかい上手の高木さん』は、時間が進むことがほとんどない。ひたすら、高木さんと西片のやり取りが繰り広げられる。ゴールが設定されていないのだ。
だが、TVアニメの『からかい上手の高木さん』は違う。時間を進めて、高木さんと西片の恋の決着を付けようとしている。『劇場版 からかい上手の高木さん』で完結させるための、布石を展開したと見ていい。
演出の作り込みを感じる
『からかい上手の高木さん3期』は、前作よりも明らかに、演出を作り込んでいる。
今までの『からかい上手の高木さん』の演出は、シンプルなものが多かった。それはそれで良いけれど、どこか味気ない気もしていた。
ところが『からかい上手の高木さん3期』では、かなり凝った演出が繰り広げられる。例えば、第2話の『気配』と『続・気配』。こちらは、オーケストラ調の音楽に合わせて、キャラが動く演出が採用されている。僕としては、京都アニメーション制作の『日常』を彷彿とさせる演出だった。
また、西方が高木さんにからかおうとしている時の、妄想シーン?の演出も作り込まれていた。ちなみに、作中で最も作画カロリーが高いシーンは、この妄想シーンだったと思う。
特に印象的だったのは、第12話『3月14日』の西片クエストのシーン。作画がゲーム風にアレンジされているのだ。これはもう明らかに、演出を作り込んでいるとしか言いようがない。
アニメオリジナル要素が増えたこともあって、演出の自由度が増したと見るべきだろう。
『からかい上手の高木さん3期』の評価
作画 | 70点 |
世界観・設定 | 75点 |
ストーリー | 80点 |
演出 | 85点 |
キャラ | 80点 |
音楽 | 85点 |
作画
作画は非常に安定している。止め絵も多い。ただ、そこまでの作画を必要としない作品なので、これで十分だと思う。
世界観・設定
聖地巡礼要素を多く盛り込んできた。ちなみに原作漫画では、聖地巡礼要素は皆無だ。
ストーリー
アニメオリジナルが多いけれど、十分納得できるストーリーだった。むしろ、サプライズがある分、原作ファンでも楽しめる内容だと思う。
演出
前作との最大の違いは、演出のこだわりにある。『からかい上手の高木さん3期』は、明らかに演出の作り込みが増している。特に、西片が高木さんにからかいを仕掛ける時の妄想イメージの作り込みが凄い。
キャラ
原作の高木さんのイメージとは、だいぶ異なると思う。でも、これはこれで良い。高木さんの可愛さが発揮されるのは、高木さん自身がキュンキュンしている時だし。
音楽
『からかい上手の高木さん3期』では、ストーリーに合った楽曲が採用されていた。第6話『文化祭』での『学園天国』や、第9話『クリスマス』の『サンタが町にやってくる』とかね。
【さいごに】『劇場版 からかい上手の高木さん』も上映!
2022年6月10日、『劇場版 からかい上手の高木さん』の上映が開始された。
おそらく、この『劇場版 からかい上手の高木さん』で、アニメ版は完結すると思われる。舞台は3年生の夏休み。高木さんと西片にとって、中学生最後の夏となる。告白するのかしないのか、付き合ってしまうのかしないのか。しっかり見届けようと思う。
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