2022年アニメ映画ランキングTOP31!【個人的意見強め】

2022年アニメ映画ランキング

「アニメ映画には隠れた名作が多いのではないか?」という仮説のもと、アニメ映画を視聴しまくった結果、僕は2022年公開のアニメ映画を30作品以上視聴していたらしい。ここまでアニメ映画を鑑賞している人も、中々いないと思う。

ということで本記事では、僕が視聴した2022年アニメ映画の個人的ランキングをネタバレなしで紹介していこうと思う。ぜひ最後までお付き合いいただければ幸いだ。

目次

2022年アニメ映画ランキングTOP31

まずは第31位から第11位までを紹介していく。

あらかじめ言っておくが、ランキングが低いからといって「つまらないアニメ映画」というわけではない。むしろこのランク層こそ、隠れたアニメ映画が眠っているともいえる。

だから面白そうなアニメ映画だと思ったら、ぜひ視聴してみてほしい。

第31位:映画 ブルーサーマル

作画60点
世界観・設定60点
ストーリー50点
演出70点
キャラ70点
音楽60点

正直なところ『ブルーサーマル』を僕が他人に薦めることは、ほぼないだろう。

『ブルーサーマル』は世にも珍しい航空部をテーマにしたアニメで、漫画が原作となっている。この着眼点は良いのだが、ストーリーの質がよろしくない。終盤の展開が急すぎる。そのうえ、作画が特別良いというわけでもない。

第30位:フルーツバスケット ーpreduleー

作画70点
世界観・設定70点
ストーリー70点
演出70点
キャラ65点
音楽70点

リメイク版『フルーツバスケット』の最終章を総編集版+新規カットで提供した映画。『フルーツバスケット』が好きな方なら、見ておいて損はない。

ちなみに僕が新宿バルト9で『フルーツバスケット ーpreduleー』を鑑賞した時、観客席は8割がた埋まっていて、客層はほtんどピュアな雰囲気を醸し出す女性の方々だった。やはり『フルーツバスケット』は女の子に根強い人気がある。

第29位:劇場版ツルネ -はじまりの一射-

作画88点
世界観・設定80点
ストーリー70点
演出70点
キャラ75点
音楽70点

『劇場版ツルネ -はじまりの一射-』はTVアニメ1期後半の総集編となっている。総集編なので、やはりストーリーの尺が足らず、重要なシーンがカットされていた。

もし『ツルネ』をゼロから楽しみたいのであれば、あらかじめTVアニメ1期を視聴しておくことをおすすめする。この『劇場版ツルネ -はじまりの一射-』は、TVアニメ1期の復習だと思って視聴するのがいいだろう。

第28位:君を愛したひとりの僕へ/僕が愛したすべての君へ

作画60点
世界観・設定65点
ストーリー70点
演出50点
キャラ50点
音楽50点
『君愛』の評価
作画70点
世界観・設定70点
ストーリー75点
演出68点
キャラ60点
音楽65点
『僕愛』の評価

『君愛』と『僕愛』は2作品上映されたアニメ映画で、視聴順によって後味が変わるというチャレンジングなメディアミックスを試みている。個人的には『僕愛』の方が好き。

ただし2作品同時に制作しているため、クオリティも半分ずつに分けられてしまった感じである。

第27位:劇場版 DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-

作画80点
世界観・設定75点
ストーリー75点
演出75点
キャラ70点
音楽85点

大人気ゲーム『DEEMO』が劇場アニメ化したのが『劇場版 DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』。基本的に3DCGで描かれた作品だ。

僕としては『DEEMO』の楽曲を映画館の音響で楽しむために視聴した感じではある。だから動画配信サイトで視聴しても、そこまで感動できないかもしれない。というか、普通に『DEEMO』をプレイしてみてほしい。

第26位:ぼくらのよあけ

作画80点
世界観・設定70点
ストーリー68点
演出65点
キャラ70点
音楽50点

『ぼくらのよあけ』は『月刊アフタヌーン』で連載されていたSFジュナイブル漫画。それなりに面白いし、作画は中々のクオリティとなっている。ただしストーリーがちょっと微妙で、キャラ設定を掴みきれない部分がある。

第25位:映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ

作画60点
世界観・設定70点
ストーリー83点
演出75点
キャラ70点
音楽60点

2021年に放送された話題作が総集編として劇場版に復活。ただ編集されているわけではなく、新規で演出が作られているので、『オッドタクシー』を視聴済みの人でも、新感覚でストーリーを楽しむことができる。

そしてTVアニメでは語られなかった衝撃のラストの続きも描かれるので、必見だ。

第24位:映画 五等分の花嫁

作画50点
世界観・設定50点
ストーリー50点
演出60点
キャラ85点
音楽80点

大人気コンテンツである『五等分の花嫁』の最終章が映画化。ぶっちゃけ、アニメとしてのクオリティはそこまで良くない。「とりあえず映像化してみた」という感じである。

ただし、やはり『五等分の花嫁』はキャラが強い。そして楽曲も良い感じだった。現代ラブコメ好きなら見て損はないと思う。

第23位:劇場版 からかい上手の高木さん

作画68点
世界観・設定70点
ストーリー68点
演出75点
キャラ75点
音楽80点

『からかい上手の高木さん』の劇場版だが、ストーリーは完全にアニメオリジナルだ。そのため、原作の雰囲気とはだいぶ異なっていて、賛否両論ある内容となっている。僕も個人的に、あまり好きになれないストーリーだった。

まあでも、もしTVアニメ3期まで視聴しているのであれば、アニメシリーズ最終章である本作を視聴すべきだと思う。

第22位:劇場版 異世界カルテット

作画60点
世界観・設定60点
ストーリー60点
演出60点
キャラ75点
音楽60点

KADOKAWA発の異世界転生系作品のクロスオーバー作品『異世界カルテット』の劇場版だ。……まさか本当に劇場版をやるとは思わなかった。笑

とりあえず『異世界カルテット』の雰囲気が好きな方は、視聴することをおすすめする。とはいえ、わざわざ視聴するほどのアニメ映画でもない。

第21位:映画 私に天使が舞い降りた!プレシャス・フレンズ

作画70点
世界観・設定65点
ストーリー68点
演出70点
キャラ75点
音楽75点

2022年アニメ映画で唯一といってもいい百合アニメ。映画館で鑑賞すると何とも言えない気持ちにさせられる。

TVアニメと比べても、かなり際どいストーリーになっているので、百合アニメが好きな人にはたまらないかもしれない。

第20位:映画 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆

作画80点
世界観・設定70点
ストーリー70点
演出70点
キャラ80点
音楽75点

大人気コンテンツ『転スラ』の劇場版だ。基本的にはアニメオリジナルストーリー。ただし、原作者がストーリー原案を手掛けているので、『転スラ』ファンは視聴しておくべきだろう。

個人的には、想像以上に作画のクオリティが高かった。ストーリーも中盤までは面白かった。ただし終盤の急展開だけは、個人的に少々いただけない。とはいえ、見て損はないアニメ映画だったと思う。

第19位:機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島

作画83点
世界観・設定80点
ストーリー80点
演出80点
キャラ75点
音楽75点

超久しぶりにアムロが登場した『機動戦士ガンダム』の映画だ。既存の設定がフル活用されているので、基本的には『機動戦士ガンダム』を視聴済みの人におすすめとなっている。

また、SF作品らしく、現代社会に対する問題提起も設定に組み込まれているような感じがした。

第18位:鹿の王 ユナと約束の旅

作画83点
世界観・設定80点
ストーリー80点
演出70点
キャラ60点
音楽65点

今回紹介するアニメ映画の中だと、中々硬派なジャンルのアニメだ。雰囲気はジブリに近い。

面白いことには面白いが、硬派な雰囲気が好きじゃないのであれば、視聴すべきではないと思う。逆に、硬派な世界観が好みであるなら、非常におすすめのアニメ映画だ。

また、感染病をテーマとして扱っているので、コロナ禍だからこそ視聴してほしいアニメ映画でもある。

第17位:夏へのトンネル、さよならの出口

作画83点
世界観・設定80点
ストーリー70点
演出70点
キャラ75点
音楽75点

小学館ライトノベル大賞で賞を受賞したライトノベルが劇場アニメ化。ライトノベル1巻分を劇場アニメにしている贅沢っぷりで、しかもアニメ制作は『映画大好きポンポさん』で話題になったCLAPが担当している。

これは個人的にもオススメできるアニメ映画で、好きな人は好きだと思う。特に雰囲気の作り込みが素晴らしい。

第16位:劇場版 Free!-the Final Stroke- 後編

作画93点
世界観・設定85点
ストーリー80点
演出90点
キャラ83点
音楽80点

大人気コンテンツである『Free!』の最終章が劇場アニメ化。『Free!』はだいぶ冗長化してしまったけど、それなりに締まりのいいラストだったと思う。

京都アニメーション制作ということで、クオリティは一級品。特に、ラストのリレーは熱い。

女性にはもちろんみてほしい。男性も、京アニの作品が好きなら、まずはTVアニメ1期からチャレンジしていいかも。

第15位:グッバイ、ドン・グリーズ!

作画85点
世界観・設定85点
ストーリー90点
演出88点
キャラ80点
音楽85点

おそらく不朽の名作になるであろう『よりもい』の制作スタッフが集結して制作されたのが『グッバイ、ドン・グリーズ!』だ。内容自体は悪くないのだが、『よりもい』ほどの完成度の高さはない。とはいえ、人によってはハマる内容なので、『よりもい』のテーマ性が好きなのであれば、視聴しておくことをおすすめする。

第14位:映画 バブル

作画95点
世界観・設定80点
ストーリー80点
演出83点
キャラ77点
音楽78点

『進撃の巨人』で監督を務めた荒木哲郎が制作したのアニメオリジナル作品が『バブル』だ。ネット上で「神作画!」と話題になった立体機動装置のシーンを彷彿とさせるシーンが連発される。Netflixの資金によって予算も贅沢に確保されているため、作画のクオリティが尋常ではない。

世界観は少々難しいが、ボーイミーツガールが好きな人には刺さる内容だと思う。

第13位:犬王

作画93点
世界観・設定88点
ストーリー85点
演出88点
キャラ80点
音楽85点

湯浅政明監督の新作アニメ映画が『犬王』だ。湯浅節ともいえる独特の作画が特徴となっている。

湯浅作品は「アニメーションでこんな表現ができるのか……」と感じることが多々あるが、『犬王』も例外ではない。アニメーション表現の限界を追求している。湯浅作品が好きな人は絶対に視聴すべきだろう。

第12位:FLEE

作画30点
世界観・設定85点
ストーリー90点
演出80点
キャラ75点
音楽70点

日本国内で全く注目されなかった海外アニメ。しかし世界的に高く評価されている作品で、アカデミー賞にノミネートされているアニメ映画でもある。

アフガニスタンの難民に対するドキュメンタリーとなっていて、あまりにも過激な内容であるために、人物が特定できないようにアニメーションで描かれたのだ。アニメのクオリティは正直そこまで高くないけれど、「こんなアニメ表現があるのだな」と考えさせられる作品となっている。

第11位:映画 ゆるキャン△

作画75点
世界観・設定78点
ストーリー78点
演出75点
キャラ82点
音楽75点

大人気コンテンツ『ゆるキャン△』の劇場アニメ。「社会人となった登場人物たちが自分たちの手でキャンプ場を作る」というストーリーになっている。現代における日常アニメで最も人気のあるコンテンツということもあり、普通に面白い。

2022年アニメ映画ランキングTOP10

ここでは第10位から第4位までのアニメ映画を紹介する。

基本的にここからは、絶対に視聴すべきアニメ映画しか紹介していない。とはいえ、全てが有名作というわけではなく、知名度のない作品もいくつかある。だからといって選り好みするのではなく、ここから紹介するアニメ映画は基本的に視聴すべきだ。

第10位:地球外少年少女

作画80点
世界観・設定90点
ストーリー85点
演出85点
キャラ75点
音楽75点

『電脳コイル』で監督を務めた磯光雄のオリジナルアニメ。Netflixの独占配信作品でもある。

近未来要素が盛りだくさんで、宇宙開発が進んでいたり、ユニクロが宇宙服を作っていたりと、実際に起こりそうな未来をSF作品として描いている。

全体的にクオリティが高く、続きが気になるストーリーなので、基本的に万人が楽しめる作品に仕上がっている。

第9位:ドラゴンボール超 スーパーヒーロー

作画95点
世界観・設定80点
ストーリー85点
演出88点
キャラ90点
音楽70点

『ドラゴンボール』の新作アニメ映画。とにかく、3DCGのクオリティがヤバい。あまりにも衝撃的すぎて、僕も3DCGソフトであるBlenderを導入し、一通り3DCGのチュートリアルを攻略するほどである。

また、『ドラゴンボール』のキャラが登場するというだけで、純粋にワクワクできる。やっぱり『ドラゴンボール』は面白い。

第8位:かがみの孤城

作画75点
世界観・設定77点
ストーリー80点
演出80点
キャラ75点
音楽75点
※個人的な評価です

2022年に公開されたアニメ映画の中で、最もコスパ良く制作されたと思われる作品が『かがみの孤城』だ。

クオリティが特別高いわけではない。ただし、細かい部分が丁寧に作られていることに加え、視聴者を引き込んでいくようなストーリーなので、普通に楽しめる。これぞまさに「隠れた名作」だろう。

第7位:ONE PIECE FILM RED

作画85点
世界観・設定80点
ストーリー80点
演出80点
キャラ85点
音楽85点

『ONE PIECE』の新作アニメ映画。これまで制作された『ONE PIECE』映画で最も豪華な作品だろう。僕も、視聴前に原作コミックス103巻を全て読み直した状態で映画館に臨んだ。

おそらく一般的には、もっと上位にランクインするアニメ映画かもしれない。しかし個人的には「もっとクオリティを高くできたのではないか?」と考えていて、特にライブシーンは改善の余地がまだまだあったと思う。少なくとも現状では『ラブライブ!』シリーズの方が上手だった。

『ONE PIECE』は日本を代表するコンテンツなのだから、アニメでも日本一のクオリティを目指していいと僕は思う。それこそ『鬼滅の刃』よりも上の位置だ。

第6位:劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ

作画90点
世界観・設定80点
ストーリー80点
演出80点
キャラ80点
音楽78点

『SAO』の新作アニメ映画。アインクラッド編を深掘りしたプログレッシブの第2作目だ。そのため、TVアニメを視聴していない人でも楽しめる作品に仕上がっている。まだ『SAO』シリーズを追えていない人は、まずプログレッシブを視聴して、それからTVアニメを見るのもアリだろう。

クオリティの高さは相変わらずで、さすが深夜アニメを代表するコンテンツだ。

第5位:THE FIRST SLAM DUNK

作画95点
世界観・設定80点
ストーリー80点
演出80点
キャラ80点
音楽75点

『スラムダンク』のアニメ映画。山王戦のストーリーを描きながらも、宮城リョータの深掘りが実施されている。

さすがに原作漫画に劣るが、それでも全体的にクオリティは高かったと思う。特に3DCG技術は要注目で、日本のアニメ業界を大きく変えるポテンシャルを十分に秘めている。この3DCGを見るためだけに、『THE FIRST SLAM DUNK』を視聴してもいいぐらいだ。

第4位:雨を告げる漂流団地

作画93点
世界観・設定85点
ストーリー85点
演出85点
キャラ80点
音楽80点

新進気鋭のアニメスタジオであるスタジオコロリドによるアニメオリジナル作品。新海誠作品と同レベルの美しい背景だった。

大衆に注目されなかったアニメ映画だけれど、間違いなく名作だ。作画はほぼ完璧。ストーリーや設定も非常に秀逸。アニメファンであるなら絶対に視聴すべきアニメ映画だ。

2022年アニメ映画ランキングTOP3

いよいよTOP3の紹介だ。この3つのアニメ映画は、本当に文句なしのクオリティなので、絶対に視聴すべきというか、見ないと損をするレベルだと思う。絶対に視聴しよう……。

第3位:かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-

作画82点
世界観・設定80点
ストーリー83点
演出90点
キャラ85点
音楽80点

現代ラブコメ漫画で最も成功している『かぐや様』の劇場版アニメ。相変わらずの面白さだ。

TVアニメの頃からアスペクト比を工夫した演出が多く見られたが、それを映画館で視聴すると中々圧巻である。もちろん、動画配信でも十分に楽しめるだろう。

シリアス重めの展開ではあったものの、ギャグがベースになっているので、最後まで安心して視聴できるのも強い。

第2位:すずめの戸締まり

作画93点
世界観・設定90点
ストーリー88点
演出85点
キャラ80点
音楽80点

新海誠の新作アニメ映画。一般的なランキングであれば間違いなく1位だ。

特に『すずめの戸締まり』は、これまで以上に直接的に震災を描いていて、かなり際どいストーリーとなっている。それを大衆向けにやってしまうのだから、凄い。新海誠らしさが出てきた。

全ての要素において文句なしの高クオリティ。RADWIMPSと組み始めて3作目だが、シンクロ率もかなり増している。

第1位:四畳半タイムマシンブルース

作画90点
世界観・設定95点
ストーリー90点
演出93点
キャラ90点
音楽90点

『すずめの戸締まり』を差し置いての第1位は『四畳半タイムマシンブルース』。個人的に、ぶっちぎりだった。

前作のTVアニメ『四畳半神話体系』の監督は湯浅政明だったが、『四畳半タイムマシンブルース』は夏目慎吾が監督を担当。とはいえ夏目慎吾も十分すぎるぐらいに個性派なので『四畳半タイムマシンブルース』との相性は抜群だ。

ストーリーは非常に濃密で、タイムリープ系としても完璧だし、ラブコメとしても完璧。しかもギャグセンスが秀逸。作画も芸術的。演出のレパートリーも多岐に渡る。そしてあのお決まりのラスト。

これはもしかしたら文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門を持っていくんじゃないかんと思ってる。

さいごに

やはりアニメ映画は面白い。年に数作品は「隠れた名作」が登場するからだ。そしてそんな「隠れた名作」を、映画館の大画面と迫力ある音響で楽しめるのだから、最高なのである。

本当は、この「アニメ映画追い」も2022年で終了しようと思っていたが、2023年でも引き続き、アニメ映画を追いかけていこうと思う。

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